「水槽の中のジョミ・観察日誌」その16
11月26日 水曜日 晴れ
ジョミの食欲が戻ってきた。
鶏肉が気に入ったようなので、冷凍庫にあった焼き鳥をチンしてジョミに与えてみた。
…案の定大喜びだった。
タレたっぷりの串にまるで鉄棒でもするようにしがみついて食べたせいで、顔から頭からベトベトだ。
あんまり汚いのでバケツに入れて風呂場に運び、じゃぶじゃぶ洗ってやる。
気持ちいいらしく、手の中のジョミはふにゃっと脱力していた。
ぷにぷにの体を僕に預けて。かわいい。
この季節、水は冷たくて掃除の時間雑巾を絞るのもイヤだが、ジョミのためなら全然平気だ。
汚れはすっかり落ちた。ちいさな頭をマッサージしてやる。
(キース…)
「ん?」
(キース……ずっといっしょ?じょみひとりにしない?)
ぴたりと手が止まる。こいつ…そんなこと考えてたのか…。
「しないよ。心配するな」
よしよしと撫でてやると、ジョミは体を丸めて僕の冷たくなった指にきゅっとしがみついた。
(ブルーもそういった。ブルーうそつき)
「そんなこと言うな。仲良かったんだろ?どこかできっとジョミのことを思いながら元気に暮らしてるさ。それに珍しい生き物だし、噂になって居場所がわかる日が来るかもしれない。これから気長に探していこう、な?ジョミ」
ジョミはうるんだ目でこっちを見上げて、こっくりうなずいた。
ジョミの手前、探すとは言ってはみたが…
新聞とかテレビのペット特番とか地道にチェックするしかないのかな…。
ジョミの食欲が戻ってきた。
鶏肉が気に入ったようなので、冷凍庫にあった焼き鳥をチンしてジョミに与えてみた。
…案の定大喜びだった。
タレたっぷりの串にまるで鉄棒でもするようにしがみついて食べたせいで、顔から頭からベトベトだ。
あんまり汚いのでバケツに入れて風呂場に運び、じゃぶじゃぶ洗ってやる。
気持ちいいらしく、手の中のジョミはふにゃっと脱力していた。
ぷにぷにの体を僕に預けて。かわいい。
この季節、水は冷たくて掃除の時間雑巾を絞るのもイヤだが、ジョミのためなら全然平気だ。
汚れはすっかり落ちた。ちいさな頭をマッサージしてやる。
(キース…)
「ん?」
(キース……ずっといっしょ?じょみひとりにしない?)
ぴたりと手が止まる。こいつ…そんなこと考えてたのか…。
「しないよ。心配するな」
よしよしと撫でてやると、ジョミは体を丸めて僕の冷たくなった指にきゅっとしがみついた。
(ブルーもそういった。ブルーうそつき)
「そんなこと言うな。仲良かったんだろ?どこかできっとジョミのことを思いながら元気に暮らしてるさ。それに珍しい生き物だし、噂になって居場所がわかる日が来るかもしれない。これから気長に探していこう、な?ジョミ」
ジョミはうるんだ目でこっちを見上げて、こっくりうなずいた。
ジョミの手前、探すとは言ってはみたが…
新聞とかテレビのペット特番とか地道にチェックするしかないのかな…。